杰倫と鈴木杏ちゃんが英語でコミュニケーションを取っていると聞いて、誘致計画スタッフたちとこんな2人の会話を想像をしたことがあります。

以下あくまで想像---

(杰倫の登場で騒ぐ日本迷を見て)

杰倫:「(もちろんこんなときもしたり顔で)They are my ファンシー」

杏ちゃん:「ファ、ファンシー??」

すっかり馴染んでしまったこの「ファンシー」という言葉、日本では「ファンシーグッズ」などのFancyしか思いつかないのが普通ですから、もし杏ちゃんが聞いたらきっと、不思議に感じるはずです。

中華圏ではファンのことを「ファンシー」と(実際には「ファンシー」と「フェンシー」の間みたいな発音で)言うことが多いかと思います。

詳しい方にぜひ理由をご教示願いたいのですが、香港では、色んな言葉の語尾が「シー」に変わっていることがあり、特に最後がsで終わる言葉を「シー」と伸ばして発音する傾向があるようです。

例えば、最近台湾進出を果たした香港の人気アイドルユニットTwinsも日本では「ツインズ」だけれど、地元香港では「ツインシー」。
複数系のsばかりではなくて、「香港若手悪役俳優の雄(勝手に命名)」テレンス・イン(尹子維/Terence Yin)のことも、(彼のことを知ってる稀な?!)香港人は「テレンシー」と呼んでました。。。

そんなわけで、「Fans」も「ファンシー」。(ついでに言うと、もはや複数形とかは関係ないらしく、一人でも「ファンシー」と言いますし。)

数年前まで「ファンシー」は香港だけの言葉なのかと思っていましたが、あるとき台湾でも定着していることを知りました。自分がファンシーと呼ばれたときです。台湾で知り合った人と話していたとき

「へ〜、ちかぞうは周杰倫のファンシーなんだね。」

と言われて、
「そっか、私、周杰倫の「ファンシー」なんだ。」と自覚するとともに(笑)「台湾でも「ファンシー」って言うんだ〜」と思ったのを覚えています。

注意して見てみると、活字媒体ではやはり「歌迷」などの言葉の方が一般的ですが、テレビや会話のなかでは「ファンシー」という言葉が中華圏全般で使われているように感じます。

「ファンシー」は漢字で「粉絲」と書くこともあります。辞書によるとこれはもともと「(食材の)春雨」のことのようですが、Fancyという言葉にも同じ字を当てる場合もあるようです。

「ファンシー」という言葉には「Fans」と「Fancy」がかかっているような「夢見ちゃってます」なニュアンスがちょっと入っているのかもしれません。初めは面白がって使っていましたが、自虐的なニュアンスも加わり、私はこの「ファンシー」という言葉が結構気に入っています。「歌迷刑事」より「ファンシー刑事」のが音もいいし(意味不明)。

最初の話に戻ると、杰倫は中国語では、ファンのことは「歌迷朋友」などと表現することが多いので、英語で話さない限り、杰倫の口から「ファンシー」という言葉は聞けないかもしれません。(私は聞いたことがないのですが、みなさんどうでしょうか?)聞いてみたいなあ。というか杰倫の英語自体聞いてみたい。。。「How much?」「I love you forever」「Bump of chicken」以外で。。。日本語も聞きたい英語も聞きたい、でも中国語で歌って!と、ファンシーはわがままなのです(って私個人か。。。)

(ちかぞう)