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くのいちブログ・プチ企画「回顧シリーズ」では、ジェイ・チョウさんの記念すべき10作目のアルバムをしつこく待ちながら、これまでの音楽作品を振り返っております。遊びに来てくださっている皆さんもご一緒に振り返っていただければ・・・との思いもこめて、第3回の今回はまだまだ初々しい?!2002年のサードアルバム「八度空間」を取り上げます。

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10/2/24 kana
10/3/24 ちかぞう

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これまでの9作品を通してみると、「八度空間」はジェイのMVの転機になったアルバムだ思います。
先日、パンダメンのニュースの際に、ジェイの親友、劉ガンホンさんが「僕達が最後的戦役でMVの歴史を変えたように、熊猫人は台湾ドラマの歴史を変えると思う」と発言されていましたが、まさに、『最後的戦役』はジェイ・チョウMV(いや、中華POPMV)の歴史に残る名作だと思います。
それまでは、ジェイの才能のみで作品を作っていたと思うんですが、「范特西」が売れに売れたおかげで、才能に財力がプラスされ、やりたいことが何でも実現できるようになった、という感じがしました。

ジェイさんが演技に目覚めた…?のも、これが最初だったと思われます。
この後、「以父之名」でますます演技にはまり、後のイニD主演につながったのでは…(私の勝手な想像ですが)。

大掛かりな「最後的戦役」のMVも好きですが、和服が妙に似合う「爺爺泡的茶」、私好みの「男気」表情満載の「龍拳」もイチオシです。
しらばく、ご覧になっていない方、ぜひぜひ、初々しいジェイさんの演技をご覧になってください

ちなみに、「八度空間」が発売された頃、私はちょうど台湾に留学中でした。
大人気とはいえ、今ほど「雲の上の存在」ではなかったので、カラオケBOXでヒット祝賀会(ファンも参加可)があったり、野外のバスケットコートでジェイがバスケをしてたり(友人が目撃)、学校の裏でMVを撮ってたり(クラスメートが目撃)…、今考えると、かなりレアな経験ができる時期でした。
今でも「八度空間」を聞くと、楽しかった留学生活を思い出し、ジーンとしてしまいます

(kana)

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Kanaさんから遅れること1ヶ月、遅ればせながら、「八度空間」を振り返りたいと思います。

ところで、このアルバムの初回特典、皆様ご記憶でしょうか・・・?
そう、浮き輪とTシャツでした・・・音楽アルバムに浮き輪て・・・Tシャツて・・・私は当時もこれを手に入れる勇気がなく、台湾セブンイレブンの予約特典だったタグつき版を購入しました。そのタグがこちら。
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小さすぎて解読不能なタグにはこんなことが記されております。
(以下記載のままです)

BIRTHDATE.1979.1.18
PERSONALITY.SHY
PROFESSION.MUSIC MAKER
INTEREST.DAYDREAM

以上その7年後ハリウッド進出を果たすジェイ・チョウさんのプロフィールタグでした・・・ちなみに、このタグこの中学生が辞書をみながら書いてみました感のあるプロフィールが面白いこともあって、以来、携帯にくっつけ、機種変更してもこのタグだけはお引越しさせている私です。というわけで、相当ぼろぼろになり、昨年だったかチェーンから外れてなくしてしまい、相当落ち込んだのですが、思い出して「地層」を漁ってみたら有りました!
そう、時としてジェイ・チョウさんのノベルティ放出祭と化す(お土産として、なぜか必ずついてくるパンのセットやスポンサーの商品とともに、倉庫整理かと思われる懐かしい品々が放り込まれている袋を渡される)慶生會(誕生日会)で、ある年(おそらく2006年)私のお土産袋になんと、これが入っていたのでした・・・!というわけで、いまだに2代目にして既に傷だらけのコレを携帯につけている私です。

といった余談はともかく、アルバムのお話に。当時、初めてこのアルバムを聞いた姉にも「映画音楽?」と聞かれましたが、確かに、「半獣人」の始まりもしかりこのアルバム以降から1曲目のスケール感にこだわりだし、Kanaさんの言うとおり「才能」+「財力」を感じさせます。このアルバム発売当時は批判もあったように思いますが、やはり名曲ぞろい。当時日本のMTVでもよくMVがオンエアされていた「龍拳」(ライブでまた聴きたい!)や台湾語の「火車叨位去」(台湾語曲もぜひまたやってほしい!)、「爺爺泡的茶」などなど・・・

しかし、ちかぞう的にこのアルバムで特筆すベきは杰倫自らが作詞した2曲「半島鐵盒」「分裂」です。

うまく表現できているか分かりませんが、曲も歌詞も今ほど作りこまれていなくて杰倫の心の風景を覗いているような音楽に感じるのです。
「半島鐵盒」の「為什麼這樣子〜」や「分裂」の「這樣也好」というところが(なぜか「這樣(子)」がかぶりましたが)などなどぐっと来るフレーズも多く、私にとっては今も聞いていてたまにウルっと新鮮な感動を与えてくれる2曲です。

「TheOne台北演唱會」で初杰倫Live、そして初10万人総カラオケ大会(=祭)遭遇した私は「台北演唱會」=祭とも知らずに「半島鐵盒」のとき「ああ、頼む、この曲はしっとり聴かせてくれよ!!」とがっかりした思い出があります。
※しかし後からLiveCDを聴いて分かりましたが、杰倫自ら「みんなで大声で歌って!!」と煽っていたのでした・・・

「視覚系」なMVの「半島鐵盒」に対して、「分裂」MVは「言えない秘密(不能説的・秘密)」の舞台となった淡水で撮影されています。撮影地もかなりかぶっているように思いますが、「言えない秘密」とはまた違った世界で、映画には登場しない八里の渡し船も出てきます。初恋が板についた湘倫とは違った高校生杰倫を見ることができます。というわけで「分裂」MVをどうぞ。
えみい先生の言うところの「面長強調時代(Dick期)」を代表するビジュアルも注目ですね。

先ほども少し触れましたが、この2002年夏この「八度空間」発売は、私たち誘致計画がスタートするきっかけになった「TheOne台北演唱會」へと続いていくのでした。
(ちかぞう)